お歳暮は一年の暮れに、日頃の感謝や相手の健康を気遣うキモチを「形」にして伝えるためのものです。
しかし、「お歳暮のやり取りがわずらわしいので辞めたい」「相手が送ってくるのを断りたい」といったホンネが多くみられるのも現実。
そこで、失礼にならないお歳暮の断り方をご紹介しましょう!
お歳暮を断るのってあり?

まず最初のギモンですが、お歳暮を断ることはかまわないのでしょうか。
答え:お断りすること自体はマナー違反ではありません
そもそもお歳暮をもらい始めた頃と、今現在の関係が変わっている場合があります。
例えば、もうとっくに退職して疎遠になっている・転勤してからは一度も会っていない・昔は習い事を教えていた間柄だが今は辞めているなどのケースがありますね。つまり、相手との関わりが少なくなれば自然と先方のお世話をすることもなくなるものなので、当然と言えます。
「相手からお歳暮をもらうような関係ではない」
こういった場合はお断りするのはむしろ自然なことでしょう。
しかし、何事にも断り方というものがあります。先方は良かれと思って送っていたのに、さも迷惑だと言わんばかりな断り方は失礼になるので、気をつけたいですね。
お歳暮の失礼にならない断り方は?
毎年送られてくるが断りたいと思っている人、今年はガマンしましょう。お断りはあくまでも「来年からは」という形にするのがスムーズです。
そして、今年のお返しで最後にする流れに持っていきます。
1.先方からお歳暮が送られてくる
2.お返しの品と共に「断り状」を添えてお返しする
ここでポイントなのは「相手に今までのお礼を伝えたうえで断る」ことです。突然「お断りします」だけでは、セールスを断るような印象を与えてしまいますよね。
そこで断り状に取り入れるべきポイントをあげましょう。
- 日頃お世話になっていることのお礼
- 贈答を取りやめたい
- 品物のやり取りはなくても、今後付き合っていきたい
- 相手の健康などを気遣う
あくまでも断りたいのは「品物のやり取り」であって、付き合いをやめたいわけではない点をハッキリさせましょう。
「毎年このようなお心遣いをいただき、大変恐縮しております」
「ご好意は大変ありがたく存じますが、今後このようなお気遣いはなさいませんようお願い申し上げます」
「今後も○○様とは気兼ねのないお付き合いをさせていただきたいと思っておりますので、誠に勝手ながらお気持ちだけありがたく頂戴いたします」
「これからますます寒さが厳しくなりますが、どうぞお体ご自愛下さいませ」
このような内容で、お礼とお断り、お付き合いを続けたいこと、先方を気遣うような言葉を入れて書きましょう。
まとめ
お歳暮は一年の感謝を伝える習慣ですが、相手との関係によっては「形骸化」している場合がありますね。
こちらが目上であったり、上司のような立場の場合は相手もなかなか辞められないのがほとんどです。
失礼にならない断り方は、お返しの品に断り状を添えて送り最後にするのがオススメですが、他にもいくつか方法があります。
お返しの品は送らずに「お礼状」のみにする
これは明確な「辞めたい」のサインとして一般的なので、先方も理解して次回からは送ってこないことが多いです。
特にお中元は送られてこないが、お歳暮だけくるという場合は相手も辞めたいと考えていることがほとんどなので、比較的スムーズに終わります。
他にはあまりオススメしませんが、やんわりと断っても送られてくる場合に「倍返し」という方法があります。
一般的なビジネスマナーで「いただいた金額相当よりおおよそ倍の値段の品をおくる」と、ハッキリしたお断りの意思表示になるのです。これは、「気持ちは嬉しいが今後はこのような気遣いは無用です」という意味です。
ただし相手によっては、訳が分からずに困らせてしまうこともありうるので、今後もお付き合いをする予定があるならやめておいた方が無難でしょう。
もちろん近しい間柄なら「そろそろ長い付き合いだし、お互いさまということで、やめにしようか?」とストレートに提案するというのもアリですね。
案外相手も辞め時をつかめずに困っているかもしれないですよ。
いずれにしても、関係性を考えて対処しましょう。
お歳暮のやめ方についてはこちらでも書いています。
➤お歳暮の辞め方とタイミングは?挨拶の例文やマナー!
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