秋の味覚・・・といったら「柿」をあげる人は多いですね。
もっともよく知られている甘柿としては、次郎柿、富有柿があります。
今回のテーマ「青い柿」はこの甘柿の次郎柿や富有柿とはまったく異なる青い柿、柿の種類としては渋柿に属する柿ですね。
そこで、この青い柿、渋柿の渋抜きの方法、毒について書いていきます。
青い柿の食べ方、渋抜きの方法は?
この青い渋柿ですが、そのまま食べると渋いです。
柿の渋さは食べてみるとわかるのですが、舌の上に渋さのかたまりが残って一度食べたら忘れられない味というか感触ですね。
この渋い柿のしぶを抜くことでとてもおいしい柿に変身できる方法がいくつかあります。
まず、渋柿のしぶの仕組みとして
渋柿には可溶性タンニンが含まれています。
これが渋の原因となります。
可溶性タンニンは舌に存在する味覚に感知されてしまいます。
これを不溶性タンニンに変化させてしまえば舌の味覚で渋を感じなくなります。
渋柿の渋のとり方
柿はもいだ状態では生きていて酸素を吸って呼吸しています。
呼吸している状態ですので、次第に酸化していきます
そこで、酸素不足を起こさせることによってアセトアルデヒドが発生します。
このアセトアルデヒドが可溶性タンニンと結合することで不溶性タンニンへと変化するのです。
不溶性タンニンに変化することで、渋みを感じなくさせるということなのです。
では、そのしぶ抜きの方法としては、
1.炭酸ガス(ドライアイス)を入れたビニール袋に入れて窒息させてしぶを抜く。(4~5日で食べられます。)
2.アルコールを柿のへたの部分に漬けビニール袋の中で呼吸を止めさせてしぶを抜く。(4~5日で食べられます。)
3.温泉のお湯につけて窒息させてしぶを抜く。
この温泉に入れて「あおす」方法は、鹿児島県さつま市にある紫尾温泉と
いうところが有名です。
ご近所さんがビニールのメッシュの袋に10㎏単位で入れて持ってきて、
一晩たっぷり温泉に漬けてあげるだけで出来上がりです。
(一晩で食べられます。)
なかなかの味です。
この方法を別称「湯練り(ゆねり)」ともいっています。
このように渋抜き方法としては、各地でいろいろの方法があるようです。
青い柿って毒があるって聞くけど大丈夫?
柿に毒があるって言う噂はほんとうなのでしょうか?
実はそういう話があるんですが、よくよく調べていきますと、こんな昔話に出会いました。
関ヶ原の戦で敗れて死刑執行をされる直前の石田三成に役人が、最後に何か欲しいものはないかと問うたところ、石田三成はお湯を所望したのですが、役人はお湯のかわりに干し柿を出したのだそうです。
その干し柿を見た石田三成が間髪を入れずに言った言葉が、「柿は痰の毒じゃ」と。
意味の解釈としては、石田三成は、柿には体を冷やす効果があることを知っていて、死ぬ前に下痢などしたくないという意味でいっていたのですが、死刑執行の役人としては処刑直前になって下痢のことなど心配していると嘲笑して、この言葉が残ったのだそうです。
わき道にそれましたが、柿が持つ栄養分の働きの中には、カリウム、カロテン、タンニンなどを含んでおり、体温を下げて咳を抑える効果もあるのです。
この体温を下げすぎて下痢でもしないかという心配が石田三成にはあったのですね。
過ぎたるは及ばざるがごとし・・・毒ではないけど・・です。
青い柿の渋抜き、毒のまとめ
柿は赤く熟したものほど甘い・・代表的なものが富有柿ですが、独特の大きさ、独特の甘さがあって、この熟した赤い柿を見ると医者が青くなるといわれるほど、ビタミンやカロテンなどの栄養素を含んでいるんですね。
柿ってビタミンたっぷりの健康のもとになります。
おいしく召し上がってください。
9月末ごろから甘さの乗った次郎柿は、この時点ではまだ青みが残っていますが、実を割ると中にぎっしりいわゆるゴマが入っていて、噛めば噛むほどに噛み応えもある甘さが出てくる独特の味を味わえます。
一方、富有柿のおいしさを味わえるのは、追熟させて実が熟れてからのしっとりした、どちらかといえば柔らか味のある噛みごこちです。
甘柿を一番美味しく食べる時期としては、実が熟す一歩手前の時期が本来の柿の味を味わえる旬の食べごろになります。
結局、毒なのですか?
知りたいです。
はっきりした結論がぼやけてます。