退職の意思表示は口頭でも有効なのか?伝え方は?

退職といえば、
人生の大事なターニングポイントです。
一大決心をしてその意思を表示する手段は、
口頭でも有効なのでしょうか?

また、伝えるときに気を付ける伝え方はどんなことか、
具体的にお伝えして行きたいと思います。

退職の意思表示は口頭でも有効か?

退職口頭有効?伝え方

結論から申しますと、
退職の意思表示は「口頭でも有効です」。

有効の意味は、
民法上認められているということです。

ただし、会社の就業規則などで細かく規定されている場合は、
その手順に沿って進めなければなりません。

もっと申せば、メールでも有効です。

ただ、このメールについては、もう少し踏み込んで考えましょう。

当然、意思表示は会社側に対して行うわけです。
平たく言えば、
小規模の会社であれば、
『社長に対して』行うことになります。

でも、ある程度組織化された会社なら、
いきなり直属の上司が社長ということはないはずです。

実際の場面で、
口頭での意思表示を行う相手は、
直属の上司になります。

自分から見た会社側の
いわば窓口はこの直属の上司です。

その相手に、メールで退職の意思表示というのは
まずありえないことです。

退職の意思表示をするときの伝え方はどうする?

退職の意思表示をする場合は、
直属の上司が相手と想定して考えて行きます。

まず、退職の意思が固まったら、

出来るだけ早くに伝えなければなりません。

特に、あなたの立場が会社の中で
重要なポストであればあるほど、
会社側は、抜けた後のフォローや人事異動、
また新たな人材募集までも考えなければならないからです。

さすがに、来週で辞めます、というわけにはいきません。

民法上の規定では、2週間前までに意思表示すれば
会社はそれに応じなければならないとされています。

しかし、実際にはこれで引き継ぎなど
充分なフォローができるとは考えにくいです。

やはり、余程の緊急性が無い限りは、
1~3か月前には伝えるよう
に心がけましょう。

退職を伝えるタイミングとしては、

就業時間以外に、
「少しご相談したいことがあるのですが、
お時間を頂けますか?」と尋ねます。

他の誰にも聞かれないタイミングが良いでしょう。

そして、話すときも1対1を希望しましょう。

(あくまで、繁忙期や大きな仕事の途中という
間の悪いタイミングは避けましょう。
上司の気分を害すると
話が進みにくくなる可能性が大きくなります)

いざ、退職を伝えるときになったら

そして、いざ1対1で話せる場面が来たら、
出来るだけ単刀直入に、手短に用件だけ伝えましょう。

具体的には、『一身上の都合で』が良いでしょう。
(そしてここであらかじめ用意してきた
『退職願』を提示しても良いでしょう。
あなたの真剣さがダイレクトに伝わります)

最初から会話の間口を広くしてしまわないことです。

用件が用件だけに、普通なら
「そうですか。分かりました。」とはまずいきませんから。

「なぜ?」
「何が不満だ?」
「考え直す気はないのか?」
「部署を変えるから」
「給料を上げるから」

・・・

こうなると否が応にも
あれこれと話さなければいけないことも
出てきます。

でも、最小限の内容から切り出せば、
より短い時間で話がまとまる可能性もあります。

途中で、本音が顔を出してしまって、
会社や同僚の悪口など言ってしまえば、
自分の価値を落とす上に、話をこじらせて
一番の目的である退職が遠のいてはいけません。
(転職する場合でも、
これから先どこでまた一緒になるかわからないですし、
心象を悪くすると思わぬペナルティが
ついてしまうことがあります)

最後は気持ちよく退職したい

そして、頭に常に置いておく言葉は、
『終わり良ければ総て良し』
『立つ鳥跡をにごさず』です。

今の自分が存在するのは
色んな人達の支えや指導があってのこと。

今の会社で教えてもらったこと、
その会社の看板があったからこそ
出来た仕事や出会えた縁もあったはずです。

文句を言って、後ろ足で砂を掛けるような辞め方ではなく、

「大変お世話になりました」
「皆さまのお蔭です」
「今まで有難うございました」

という言葉で閉められるような
話しの持って行き方を
最優先すべきだと思います。

そこが嫌で辞めるのではなく、
より発展していける将来のために、
というニュアンスが伝われば
充分合格点ではないでしょうか。

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