上司に対して、『退職したい』と
口頭で宣言した場合に、
その退職願を後になって撤回することは
出来るのでしょうか?
もしできるとしたら、
有効期限はあるのでしょうか?
どんな場合なら『セーフ』で
どんな場合なら『アウト』なのか
お伝えして行きたいと思います。
退職願を口頭で行った時、撤回は出来るのか?
飲み会での勢いでの退職宣言
直属の上司と二人っきりで飲みに行って、
お酒がどんどん進んで、酔いも回り、
つい勢い余って
「こんな会社自分から辞めてやりますよ!!」
なんて、
ドラマのようなセリフを言いはなってしまうことが
あるかもしれません。
翌朝になって、何とか記憶を取り戻し、
すかさず上司に平謝り。
『あれは間違いでした、撤回させて下さい!』
と申し出たら、
『初めから信じてなんかいないよ。
今日からまたよろしくね!』
なんて、
これまたドラマのようなセリフが帰ってきて、
ほっと一安心。
なんて上手く行けばいいですが、
『あれだけはっきり俺の前で行ったんだから、
もう社長に報告したぞ!』
と言われてしまって青ざめると言うことは
現実にありえる話です。
転職先も決まって真剣な退職宣言
これが、酔っぱらってではなく、
真面目に考えに考えて、
上司に本心を伝えて、
転職先もすでに決まっていたとしたら。
でも、転職先の会社から予期せぬ雇用契約の撤回を言い渡されたり、
その会社が突然倒産することだってあるかもしれません。
そんな窮地に陥った場合は、
退職願の撤回もやむを得ないでしょう。
結論として
前置きが長くなりましたが、結論は、
「退職願の撤回は可能です」
口頭で言ったから、撤回できるとか、
書面に書いたから撤回できない、
という次元の問題ではありません。
社会では、ビジネスに限らず、
途中で意思が変わったり、
状況の変化から、約束を違えざるを得ない
ということはいくらでも考えうることだからです。
退職願いの撤回には有効期限はあるのか?
撤回は何日という期限ではない
あなたの退職の意思を聞いた上司が、
また口頭でさらに上の上司に相談したり、
人事部に相談していることはあるかもしれません。
でも、最終権限のある社長や人事部長レベルにまで
話が行っていないのであれば、
いくらでも撤回はできます。
そこに、法律的に何日以内とは、
何週間以内という規定はありません。
しかし、会社側の意思として、
あなたの退職希望を聞き入れて
その意思確認の書類を渡されて、
既に署名捺印を済ませた後だったり、
正式な『退職届』を提出した後であれば、
撤回は格段に難しくなってくると言えます。
『退職願』と『退職届』は全く意味合いが違う
『退職願』はあくまで、労働者であるあなたの方から
会社側に『辞めさせて頂きたいですが、いいですか?』と
お伺いを立てているわけです。
ところが、『退職届』は、
会社側と労働者側の間で
すでにしかるべき話し合いも済んで、
お互いに辞めることに相違はなく、
その最終手続きの証として
提出するものだからです。
今回は口頭で上司に退職宣言をした場合
でも、今回は、
あくまで直属の上司に
口頭で言っただけなので、
意思が変わったということなら出来るだけ
早くにその考えを伝えるべきです。
丁寧に謝罪しましょう
それも口頭というよりは、
丁寧な書面にしてことの経緯も細かく記して、
自分の早まった行為についても
平身低頭、深く謝罪することが大切です。
そして、どんな理由と言葉で
「退職願い」を伝えたかにもよりますが、
(トップや会社に対する罵詈雑言を浴びせたのか、
一時の職場環境への不満程度だったのか、
またはもっと個人的な事情だったのか、など)
この人間をこのまま会社にいさせて
会社の利益になるとその上司に思わせるだけの
説得力があなたにあるかが重要になります。
いずれにしても、『退職の意思』を
そう簡単に会社側に言うことはあってはなりません。
伝えるとしたら、100%決定してから、
何があっても揺るがない状況になってからと
考えましょう。
コメントを残す