公務員を辞めて2年以上が経ちました。
安定した職を捨てる覚悟はあるけど、それを周囲に伝えるのに苦労する。
そのような方は多いのではないでしょうか。
人間関係が原因であったり、それ以外であったり。
しかし、それを伝えると、家族や友人からは甘いと言われる。
今回は私の経験談を一般論まじえつつ書いていきます。
私が公務員になった理由と辞めたいと思った理由!
公務員は世間で思われているほど楽な仕事ではないというのは、この記事を読んでいる方はおわかりかと思います。
また、やりがいを感じる場面もかなり少ないのが現実です。
私が公務員として働いていたのは2年間です。
かなりのスピードでやめましたが、後悔はしていません。
では、まず私が公務員になった理由とやめた理由について書いていきます。
公務員になった理由は?
まず、私が公務員になろうと思った理由としては、当時周りのみんなが受けていたからということのみです。
で、勉強してみたら受かったというのが正直な所。
とはいっても、公務員についてのリサーチをしていくうちに明確にこれをしたいという希望職種も出来ていました。
実際に入庁後はその職種で働くことになったのですが、理想とはちょっと違った環境だったんです。
入庁する前は、
- 仕事を覚えるために職場の人たちとの関係を大事にしよう。
- 残業はあるだろうけど、そこまで多くはないだろう。
- なによりも、その自治体を自分たちの力でより住みやすくするんだという、希望を持っていました。
公務員をやめたい理由は?
ただ、入ってみてその落差に気づきます。
- 久しぶりの新人のため腫れ物に触れるような扱い。
- 残業は鬼のようにあり、残業代はほぼでない。
- 仕事についても決まった書類を決まった規則に則り処理するだけのもの。
まず、教育係やメンターという役割の人は一切おらず、誰を頼りにしていいのかも分かりません。
自分の仕事が一体何なのかということも半年たってようやく理解できたくらいです。
もちろん色々な人に訪ねて回っていましたが、皆忙しくそれどころではない様子でした。
直属の上司は何かと気を配ってくれていたのですが、私だけに注意を向けてばかりはいられないようでした。
そもそもがかなり忙しい職場だったようで、毎日10時頃まで残っていました。
とはいえ、半年間は仕事も何をすればいいのかわからないため、定時で帰らされていました。
周りの人たちは仕事を一生懸命こなしているのに、自分だけ仕事がないという状況はかなり辛いものがありました。
入庁してすぐにやめたいと思ったのを覚えています。
しかし、半年が経つと徐々に自分の仕事や他人の仕事を理解してきて、
無理やりにでも人の仕事に割り込んで手伝いをするようになりました。
そこからは人間関係も上手く周りだし、組織の一因としてイキイキと働いていました。
ただやはり、最初の職場での印象は拭えず、仕事も思っていたよりもやりがいのあるものではありませんでした。
2年目に突入。
異動してきて一緒になった上司が最悪の人でした。
自分の地位をひけらかして、他人をあざ笑うようなどうしようもないクズです。
自己主張も強く、上にはヘコヘコする性格のため、出世は上手いこといったのでしょう。
私の中でくすぶっていた辞めたいという思いが再燃して、2年目の年度末に退職をしました。
一般的に公務員をやめたいと思う人の理由とは?
上では私自身の公務員をやめたいと思った理由について書いてきました。
やめたその後の話は下で話すとして、ここでは公務員をやめたいと思う人達の一般論を書いていきます。
私自身の話だけでは、あまり参考になりませんしね。
まず、公務員をやめたいと思っている人たちは若い人が多いように思います。
私自身新卒2年目で公務員をやめました。
中には新卒1年目でやめた人もいます。
おそらく、年齢が上になればなるほど、転職は難しくなりますし、家族を持ったり、ローンを組んだりといろいろな制約が生まれます。
そのため、どうしても若い人の方が辞める率は高いのでしょう。
その理由は大きく分けて3つ
- 思っていたよりも楽な仕事ではなかった
- 自分のやりたいこととのズレを感じた
- 精神的に参ってしまった
1.思っていたよりも楽な仕事ではなかった
これは、公務員になろうという人であれば、誰もが考えると思います。
民間よりは楽だろう。と。
しかし、実際のところ定時上がりなんて基本的にありえません。
むしろ残業が当たり前。
予算の都合上、その残業代さえまともに払われることはありません。
公務員に甘い夢を持って、難しい試験を突破してきた若者にとって、この現実は少し辛いものがあるようです。
2.自分のやりたいこととのズレを感じた
公務員は行政の根幹に携わる仕事ということで、自分が育ってきた市や町への愛着がある人が多いです。
しかし、実際の仕事といえば、数字を眺めたり、法律文を眺めたりしながら文書の間違いはないかをひたすら確認する作業。
もちろん、企画などの部署ならまた違う業務も経験できますが、自由になんでも出来るわけではありません。
自由がないのは仕事ですから当たり前ですが、
それにしても厳しいように感じます。
公務員は前例から逸脱することを恐れ、過去のものと違うことを提案すればたちまち神経質そうな視線が降り注ぎます。
自分が機械にでもなれればいっそ楽なのになと、感じます。
3.精神的に参ってしまった
1年目の同期でも何人かいました。
うつ病と診断され、仕事に来れなくなったひと。
- 理想と現実のギャップにやられる人。
- 自由の許されない職場環境。
- 人間関係。
- 誰かに相談しても「所詮公務員だろ」という決まりきった答え。
などなど、色々なものに苦しめられるようです。
おそらく一番きついのは所詮公務員という周りの理解だと思います。
私の親もそうでしたが、「公務員はいいね。お役所仕事で楽ちんでしょ。」
と真顔で言ってきます。
そのような認識の人がまわりにいたら、相談するにしても難しいのは想像できます。
私が公務員をやめたあとの話。
上でもかいたように、周りの認識は
公務員=楽な仕事
というものです。
そのため、辞めるときも周りには一切相談せず、退職願を上司に突きつけてやめました。
相談した所で、
- 「安定している立場を捨てるなんて考えられない。」
- 「ローンだって組みやすいし、メリットばかりだよ。」
- 「民間に行ってもやっていけないぞ。」
などと言われるのは目に見えていました。
そうした言葉にやられないために、誰にも相談しなかったというわけです。
公務員を退職した現在、アルバイトや派遣、治験などを経験し、その日のお金を稼ぎつつ、起業しました。
現在は複数のメディアを運営しており、それだけで生活をしています。
そもそも民間に転職するという考えはありませんでした。
多分自分にはやっていけないだろうと思ったからです。
初めに公務員をやめたいと思ってしまったらテコでもその考えは変わらない。
それくらい頑固な性格ですので、
組織での仕事というのにそもそも向いていなかった可能性があるわけです。
なので、そういったものに縛られない生き方を選択しようとおもったのです。
で、公務員を退職した現在後悔しているのかというと、ちょっと後悔はあります。
自分の仕事を褒めてくれる人がいないというのがつらいです。
まあ、それだけではありますが。
以前も同じような記事を書いているので、そちらも是非読んでみてください。
➤公務員を退職して後悔した?その後の人生とブログについて!
というわけで、公務員を辞めた時の話はこれで終わります。
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