公務員の育休中の給料やボーナス、育児休業手当金はどうなる?

公務員の育休は民間企業よりも取りやすく、
情報を求めている人の数も多いのではないでしょうか。

ただ、育休中の給料やボーナス、育児休業手当金って分かりにくいですよね。

また、公務員の育休はアルバイトなどの副業をしてもいいのか気になるところです。

今回は、その辺について書いていきます。

公務員の育休中は給料やボーナスはどうなるの?

公務員、育休、給料とボーナスと育児休業手当金

私自身も公務員として働いていたためわかりますが、
公務員だとやはり民間よりも育休は取りやすいですよね。

周りの視線もそこまで厳しくないですし、雰囲気的にもとても取りやすい環境にあるといえます。

公務員の育児休暇は基本的に子どもが3歳に達するまでとれます。
つまり、育休は3年間取れるんですね。

育休期間中は給料やボーナスはもらえるのでしょうか?

給料については、基本的に無給です。
その代わりに、育児休業手当金が共済組合から支払われます。

ただ、育児休暇手当金については、1歳までしか出ないので注意しましょう。

この育児休業手当金について、詳しくは後述しますね。

ボーナスについては、少しややこしくなっています。
条文はだるいので読み飛ばしても大丈夫です。

人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)
(昭和三十八年人事院規則九―四〇)

(期末手当に係る在職期間)

第五条 給与法第十九条の四第二項に規定する在職期間は、給与法の適用を受ける職員として在職した期間とする。
2 前項の期間の算定については、次に掲げる期間を除算する。
二 育児休業法第三条の規定により育児休業をしている職員
(当該育児休業の承認に係る期間(当該期間が二以上あるときは、それぞれの期間を合算した期間)が一箇月以下である職員を除く。)
として在職した期間については、その二分の一の期間

給与法第十九条の四第二項に規定する在職期間とは以下のことです。

給与法第十九条の四第二項

一 六箇月 百分の百
二 五箇月以上六箇月未満 百分の八十
三 三箇月以上五箇月未満 百分の六十
四 三箇月未満 百分の三十

正直分かりにくいですよね。

例えば、10月17日に育児休業をとったとしたら、

ボーナスの基準日12/1ですので、
ボーナス基準日までの勤務期間は4ヶ月15日以上5ヶ月未満となります。

上の表に照らし合わせると、

期末手当は、100分の60

の支給率となってきます。

ただし、人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)第五条2項二号
にある通り、育児休暇の期間の2分の1を控除した期間で計算し直さなくてはいけません。

つまり、

育児休業の期間1ヶ月13日÷2
=21~22日間

を期末手当の基準6ヶ月から引いた期間で計算し直すということです。

ということは、
6ヶ月-22日=5ヶ月8日となるので、

↓この表の二が適用されます。

給与法第十九条の四第二項

一 六箇月 百分の百
二 五箇月以上六箇月未満 百分の八十
三 三箇月以上五箇月未満 百分の六十
四 三箇月未満 百分の三十

つまり、
10月17日に育児休業をとったとしたら、

期末手当は、100分の80

となるわけですね。

次に勤勉手当ですが、

(勤勉手当に係る勤務期間)

第十一条 前条に規定する勤務期間は、給与法の適用を受ける職員として在職した期間とする。
2 前項の期間の算定については、次に掲げる期間を除算する。
二 育児休業法第三条の規定により育児休業をしている職員
(当該育児休業の承認に係る期間(当該期間が二以上あるときは、それぞれの期間を合算した期間)が一箇月以下である職員を除く。)として在職した期間

別表第二が以下の以下のことです。

別表第二

勤務期間
割合
六箇月
百分の百
五箇月十五日以上六箇月未満
百分の九十五
五箇月以上五箇月十五日未満
百分の九十
四箇月十五日以上五箇月未満
百分の八十
四箇月以上四箇月十五日未満
百分の七十
三箇月十五日以上四箇月未満
百分の六十
三箇月以上三箇月十五日未満
百分の五十
二箇月十五日以上三箇月未満
百分の四十
二箇月以上二箇月十五日未満
百分の三十
一箇月十五日以上二箇月未満
百分の二十
一箇月以上一箇月十五日未満
百分の十五
十五日以上一箇月未満
百分の十
十五日未満
百分の五

10月17日に育児休業をとったとしたら、勤務期間は4ヶ月15日以上5ヶ月未満となります。

ですので、単純に表に照らしあわせて

勤勉手当は、100分の80

とすればOKです。

勤勉手当については、育休期間の控除はありません。

まとめますと、10月17日に育児休業をとったとしたら、

期末手当は、100分の80
勤勉手当は、100分の80

ただし例外もあります!

これも上の条文に書いてあるのですが、

当該育児休業の承認に係る期間(当該期間が二以上あるときは、それぞれの期間を合算した期間)が一箇月以下である職員を除く。

つまり、ボーナスの計算期間中に育休を1ヶ月以上とっていなければ、
ボーナスは100%出るということです。

短期間の育休ならボーナスは減らないということで、
これは、育休の取りやすさのためにもありがたいことです。

育児休業手当金の申請方法は?

ここからは、給料の代わりにもらえる育児休業手当金についてです。

まずは、共済組合窓口にて手続きを行います。

手続きについては、自治体によって違うかもしれませんので、
一応、ご自身の自治体で確認するようにしてくださいね。

育児休業手当金

  • 育児休業手当金変更請求書

↑これは、初めに出しますが、もしも育休期間に変更があった場合、
再度提出する必要があります。

  • 育児休業の辞令の写し
  • 育児休業実績に関する証明書

↑これは、毎月提出します。

共済掛金免除

また、育休を取得すると、共済掛金も免除することが出来ます。
もちろん、免除されても医療給付は受けられますよ。

年金の加入期間にも数えられるので、とてもありがたい制度ですね。

用意するものとしては、

  • 育児休業掛金免除(変更)届出書
  • 辞令の写し

を用意しましょう。

育児休業手当金の支給期間はいつからいつまで?

これは、子どもが1歳に達する日まで共済組合から支給されます。

両親ともに育休を取得した場合、パパママ育休プラスが適用

配偶者も組合員である場合、両親ともに育休を取得したら、
子どもが1歳2ヶ月に達するまでの期間、育休手当金がもらえます。

ただし、支給期間の上限は1年間となります。

支給期間の特例もあります。

特例として、
以下の場合は1歳6ヶ月まで受け取ることが出来ます。

  • 1歳以降も保育の実施がなされない場合
  • 配偶者が死亡した場合
  • 配偶者が負傷、疾病、精神上の障害で養育困難な場合
  • 配偶者と婚姻の解消などにより同居できない場合
  • 配偶者が6週間以内に出産する予定または、産後8週間以内である場合

公務員の育児休暇手当金の計算方法は?

これもややこしいのですが、

育休が

  • 180日までに達する期間
  • 残りの期間

で計算が違います。

180日までに達する期間

(給料月額×1/22×67/100)×日数

残りの期間

(給料月額×1/22×50/100)×日数

のようになります。
だいたい給料の6割程度が育児休業手当金として振り込まれると見て置けばいいでしょう。

ただし、日額の上限値もあるので確認しておいてください。

振込日については、対象となる月の翌々月10日となります。

公務員の育休中はアルバイトなどの副業は出来るの?

育休中は給料も減額されるし、毎日の生活も不安ですよね。

そこで、アルバイトなどの副業をしたいと考える人は多いようです。

しかし、副業については、ほとんどの場合許可されないでしょう。

確かに、副業は任命権者の許可さえあれば出来ますが、
育休中の職員に副業を認めることはないでしょう。

ここは、我慢するしかなさそうです。

公務員の育児休暇の給料やボーナス、育児休業手当金まとめ

公務員の育児休暇では、子どもが1歳に達するまで、育児休業手当金が振り込まれます。
だいたい給料の3割程度と言ったところでしょう。

また、ボーナスについても、基準日までの勤務日数に応じて支払われます。

育休期間中といえど、公務員の副業は禁止されていますので、
気をつけましょう。

育休中の孤独感や辛さなどについて、こちらの記事で書いていますので、ぜひ読んでおいてください。
育休中の孤独感が辛い!息抜きする方法はある?

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