ヨーロッパで、痩せ過ぎのモデルが亡くなるという痛ましいニュースが流れてから、
特に若い女性には痩せ過ぎは危険という注意喚起が促されるようになりました。
実際イタリアでは痩せ過ぎのモデルを出演させてはいけないという法律まで制定されています。
確かに、すらっとした体型は男性でも女性でも魅力的に映ることはありますが、
「痩せ過ぎ」は、決して健康的には見えませんし、
実際に体調がすぐれないという人も少なくありません。
太りすぎた体を改善するための情報は、世の中にたくさん溢れていますが、
痩せ過ぎを解消するための話はあまり耳にしない気がします。
果たして、痩せ過ぎの場合、病院で診てもらうことは出来るのでしょうか?
また、太るための薬は存在するのか?また、何かいい方法はあるのか?
ということについて、詳しく調べてみました。
痩せすぎは病院で診てもらえる?
痩せ過ぎている場合は、病院で診てもらえるのでしょうか?
答えは「イエス」です。
具体的な考え方としては2つ。
一つは、「胃腸科・消化器科」。
もう一つは、「精神科・心療内科」です。
1.胃腸科・消化器科
痩せているということは、言い方を変えれば、食べても食べても太らない、ということ。
食べられるのに太らないということは、
- 食べている物のカロリーが少ないか、
- カロリーを吸収する機能に問題がある、
と考えられるのです。
「三大栄養素」という言葉をご存知でしょうか?
聞いたことはあるという方が大半だと思いますが、
「たんぱく質」「炭水化物」「脂質」のことです。
さらに、これに「ビタミン」「ミネラル」が加わると「五大栄養素」となります。
三大栄養素が、体の栄養の基礎となる話は良く聞かれますが、
実はこれだけでは健康に生きてゆくために完璧とは言えません。
例えば、ミネラルの一種カルシウムがなければ、骨は作られませんし、
リンがなければ、細胞も正常に働かなくなるのです。
さらに、ビタミン特にB群と言われる「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」「ビタミンB12」は、
栄養の吸収に大きく寄与します。
これらの栄養素を日頃の食生活の中でバランスよく摂取することが大切なのです。
また、当然、
内臓に何らかの疾患や問題がある場合や生まれ持った体質(胃下垂など)によっても食欲が低下したり、
栄養の吸収が上手くいかないことはあります。
日頃の食生活を見直して、これらの消化吸収メカニズムのどこに原因があるのか、
専門的な立場から指導してくれるのが「胃腸科」または「消化器科」となるのです。
もし、近くに適当な病院がない場合は、とりあえず「内科」に行って相談してみるのが良いでしょう。
また、「胃腸科」「消火器科」についても、同じかかるなら評判の良いところを調べてゆくことをおススメします。
2.精神科・心療内科
次にもう一つの「精神科・心療内科」についてですが、
これは、特に「拒食症」が疑われるからです。
特に、女性の場合、
- 太りすぎを気にして食べられなくなったとか、
- ダイエットのし過ぎから食べることに罪悪感を覚えるようになった、
というケースが多く見受けられます。
このような場合は、なかなか自分一人の力では、
その状況から抜け出すことは出来ません。
毎日、三度の食事の度に自分を責めてしまったり、
これでいいのかと迷うわけですから、
ひどくなることはあっても、改善してゆくことは、とても難しいことなのです。
といって、わかっていても病院には行きたくない、
というところから高いハードルが立ちはだかることもあります。
家族や友人に何度も促され、勧められ、時には無理やりにでも引っ張られてやっと
・・・というケースも決して珍しくはありません。
この記事を読んで下さった方には、一日も早く医療機関を受診して頂きたいと思います。
「案ずるより産むが易し」ですよ。
太りたいけど薬ってあるの?何かいい方法はある?
太るための薬、という痩せ過ぎ問題を解決してくれるダイレクトな薬は、今のところ存在しません。
1.胃腸科・消化器科
しかし、
例えば胃腸科にかかって、
食べ物の消化や吸収を助けてくれる薬というのはたくさん存在します。
胃の動きを良くする薬や腸に働きかけて排便を促す薬など。
これが効けば、自然とお腹も空いて食べる量も増えるという場合があります。
しかし、これだけでは不十分で、少なからず先ほど書きました日頃の食事からバランスの良い栄養素を摂取することも不可欠になってきます。
2.精神科・心療内科
また、精神科や心療内科で抗うつ剤を処方してもらうことで、
心の面で楽になったり、よく眠れる様になったり、
また、自律神経が整うことで、胃腸の動きが正常化して、食生活が安定することもあります。
決して、ただ食べられたらいい、ということではなく、
心身ともに全体的に健康で調子がいい、ということが真の意味での痩せ過ぎ解消につながって行くとも言えます。
くれぐれも、安易にサプリメントに頼らないように気を付けて下さいね。
痩せすぎの病院と薬まとめ
一言に「痩せ過ぎ」と言っても、様々な原因が考えられます。
とてもデリケートな問題なので、
一度悩んでしまうと負のスパイラルからなかなか抜け出すことが出来ないという側面を強く持ちます。
このことに限らず、問題というのは、往々にして全く自分と立場の違う人からの助言で思わぬ形で解決に向かうことがあるものです。
その糸口をつかむためにも、医療機関を訪ねてみてはいかがでしょうか。
コメントを残す